先週土曜日から開催されている「イヴ・サンローランの世界」
連日たくさんのお客様にご来店いただき誠にありがとうございます。
長いメゾンの歴史の中でサンローランは数々の偉業を成し遂げ「ココ・シャネルは女性に自由を与え、イヴ・サンローランは女性に力を与えた」と称えらています。
では、なぜサンローランは女性に力を与えたのでしょうか?
それはファッションやデザインだけではなく当時の時代背景も関係していたのです。
それでは時間を1960年代に戻してみましょう。
現在では女性の社会進出や男女平等は当然の話です。
しかし当時はまだ女性は家族による拘束、男女の性別役割分担、作られた「女らしさ」など、労働の自由さえ女性には認めらていない時代でした。
そんな中イヴ・サンローランは1966年に衝撃的なコレクションを発表します。
「ル・スモーキング」別名スモーキングルックを発表しました。
当時スーツやタキシードの着用を許されていたのは男性のみ。
ニューヨークの名店「ル・コーテ・バスク」に、ソーシャライトのナン・ケンプラーがイヴ・サンローランのタキシードスーツを着て訪れたところ、入店を拒まれたというのは有名な話
男性の特権であったそれを女性が身につけることがいかに衝撃的な驚きであったか想像できます。
バッグを持たずタバコとリップをポケットに入れて夜遊びする。男性と同じ洋服で男性と同じ様に人生を楽しむ。
そんな女性が持つべき当然の自由と権利をサンローランはファッションを通して訴えたのです。
「自分の作った服の中からどれか1着を選べと言われたら、私は迷わずスモーキングを選ぶだろう」
サンローラン自身が語るほど、スモーキングはブランドを象徴するアイコニックアイテムとなったのです。
今回の「イヴ・サンローランの世界」でもテーラードジャケットをご用意しています。
STYLE 1
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当時の時代背景に対するサンローランの反骨精神を体現したスモーキングルック。女性に力を与えたYSLのジャケット。
そんなレガシーを感じながらファッションを楽しむのもヴィンテージの魅力の一つ。
YSLの歴史が詰まった「イヴ・サンローランの世界」ぜひご来場くださいませ。