寒さも少しずつ落ち着き、今年の春アウター選びに悩んでいる方も多いと思います。
去年のアウター、トレンドを抑えて買ったもののなんだか今年着るにはちょっと古い‥?安かったからもうヨレヨレに‥。結局ワンシーズンしか着なかった!
なんて経験誰しもあるのではないでしょうか。
流行りに流されないような長く愛用できる自分の定番スタイルを持っている女性は洗練され自然と素敵に見えるものです。
本日は、流行り廃りを気にせずに何年先でも着れる春のマストアウター、トレンチコートをご紹介。
3大コートブランドの中から、19世紀より続く職人技が光る英国ブランドのマッキントッシュにスポットを当ててみたいと思います!
マッキントッシュは、1823年創業のイギリス スコットランドのレインウェアブランドです。
当時、雨風の多かったイギリスでの主な移動手段は馬車でしたが雨風をしのぐためには布に油を染み込ませるしか防水策がなかった時代。
そんな時代に、創業者チャールズ・マッキントッシュと発明家のトーマス・ハンコックは2枚のコットン生地の間に天然ゴムを塗り、熱を加えて圧着させた防水布(マッキントッシュクロス)を発明しました。
このゴムを挟んだ防水素材のマッキントッシュクロスを使ったものはゴム引きコートと呼ばれ、マッキントッシュの代名詞ともいえるモデルとなっています。
ゴム引きコートは張りのあるバリッとした独特の素材とほのかなゴムの匂いが特徴的です。
当時の革新的発明を今もなお尊重し、ベースは変えないままアップデートされゴム引きコート以外にもコットンやウールなどの生地を使ったコートなど時代に沿ったコレクションを展開し、英国を代表するブランドとして世界中で愛されています。
ゴム引きコートの特徴
1.浸水を防ぐマスキングテープ
マッキントッシュのゴム引きコートは生地自体での防水機能に加え、縫い目からの浸水を防ぐために裏側にマスキングテープが貼り付けられています。
接着剤を塗りテープを重ねた後、ローラーで貼り付けるという行程を職人の手作業によって全ての縫い目に行っています。
裏側からもマッキントッシュのこだわりと独自のデザイン性が伺えるのが魅力の一つです。
2.べンチレーションホール
脇下に施された5つのベンチレーションホール(通気口)
生地にゴム素材を使用しているため、通気性の向上の為ベンチレーションホールが施されています。
ゴム引きコートの象徴とも言えるディテールです。
続いてゴム引きコートや、素材の違うトレンチそれぞれをスタイリングと合わせてご紹介。
#1
ゴム引き生地のハリ感による立体的なシルエットのステンカラー。
他ブランドには無い機能性を備えながら、見た目は極めてシンプルに仕立てられています。ハンドメイドのゴム引きコートからしか生まれない凛とした佇まいと無駄のないシルエット。
ボーダーに黒のスラックスというフレンチシックの定番スタイルにもマッチ。
コートをさっと羽織るだけでサマになるディテールも魅力です。
袖を通すと、独特な衣擦れの音や微かなゴムの匂いがして、英国の服を着ているという背筋がしゃんとするような1着。
#2
ここからは「マッキントッシュクロス」製ではないものの、歴史ある『マッキントッシュ』ならではの美シルエットトレンチをご紹介。
スコットランド製のこちらは、コットン素材。タータンチェックの裏地が英国らしさを醸し出す1着。
春は全体のトーンを明るく、ニットをブラウスにブーツをドレスシューズに変えて軽やかに。
ミニバッグや靴下、パンプスなど小物に赤を合わせる事でブリティッシュな春を満喫。
#3
こちらはコットンのロングトレンチ。
まだ肌寒いけど、ウールコートはもう脱ぎたい。というそんな曖昧な季節にはトレンチの下にデニムジャケットをレイヤード。
ベージュトーンで揃えたスタイルのアクセントにも。
カジュアルなデニムにばさっと羽織るだけでもどこか上品で大人の余裕溢れるリラックススタイルに。
#4
こちらは、ソフトでしなやかな風合いを残しつつ、機能的な素材を使用。
程よいハリ感と光沢感が特徴です。
肩から裾にかけてのなだらかなシルエットや、品の良い光沢感はさすがのクオリティ。
スカーフを効かせたクラシカルなスタイルにもマッチ。ドレステイストをキープした品のある仕上がりに。
取り外し可能なキルトライナー付きです。
#5
艶やかな素材が光沢感を放ちベーシックながらも計算されたシャープなシルエットですっきり見えが叶うコート。
こちらも取り外し可能なキルトライナー付き。
パンツスタイルに合わせてもツヤ感のある素材がカジュアルになりすぎずモードな雰囲気溢れるコーディネートに。
いかがでしたでしょうか。
古き良き英国のトラッドテイストに基づいた、シンプルで上質なコレクションをご紹介させていただきました。
今年春のからは、質重視で長く着られる英国クラシックなトレンチコートから春をスタートしてみては!